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1年近くにわたりお送りしてきたこの連載も、今回が最終回となります。私たちが面倒をみてきた新入社員が今後どのように成長していくのか、最後に、その全体像を見ていくことにしましょう。
この連載では、教える側の目標を「学び上手な人材の育成」におきました。自ら考え行動し、どんどん学び成長してくれる。そんな人材になってもらうために、教える立場からどんなことに留意すればよいのかについて見てきたわけです。
この「学び上手な人材」には、「3つのランク(等級)」があると考えられます。「初級」「中級」「上級」の3つです。新入社員は、最初「初級ランクの学び上手」を目指し、最終的には上級ランクに向けて成長していくのです。
1.初級ランクの学び上手
「初級ランクの学び上手」は、自分の「型」を見つけた人です。仕事を進めるにあたって、自分なりの「成功パターン」を確立している人です。営業でしたら、お客様と面談し受注につなげられる。営業として成果を出すための自分なりのパターン(型)を持っている人なのです。これは、「失敗学」で有名な畑村洋太郎工学院大学教授の言う「定式」にもつながります。畑村さんは著書、「失敗を生かす仕事術」(講談社)の中で、“定式とはこうすればうまくいくというやり方”と定義し、“定式がなければ日常の仕事をしていくにもすべて手探り状態で行わないといけません。これでは仕事がうまくいくはずがありません。”と述べています。この「定式」つまり自分の仕事における成功パターン・型を、見つけ出し自分のものとすることが、初級ランクの学び上手には求められます。
新入社員がまず目指すべきは、この初級ランクの学び上手、つまり自分なりの仕事の型や成功パターンを見つけることなのです。この型や成功パターンが見つかれば、あとはPDCA(Plan・Do・Check・Action)サイクルを回して微修正しながらも、効率的・効果的に仕事を進めていくことができます。連載第1回で確認したように、新入社員を一人前にするというのは、自分でPDCAを回せる状態にするということです。つまり、まずはこの初級ランクに達するようにするということなのです。自分なりの仕事の型や定式が見つからないから、最初のうち、新入社員は苦労するのです。まず1年目は、がむしゃらに、仕事の型・成功パターンを見つけられるようもがく。それが新入社員には求められるのです。
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初級ランクの学び下手
逆に、「初級ランクの学び下手」は、この型が見つからない人です。なかなか自分なりの成功パターンが見つけられず、自分ひとりで仕事が回せない。常に、先輩や上司がついていないと仕事ができない。先ほどの営業の例だと、自分ひとりで訪問しても受注できない。必ず上司に同行してもらわないといけない。こういう「学び下手」を、周囲は信頼してくれません。ですから、仕事も任せてもらえず、一人前として認めてもらえないのです。
私たちが面倒をみている新入社員が、「初級ランクの学び上手」として、自らPDCAを回して仕事ができるようになったならば、彼・彼女らはその後、「中級」「上級」を目指して進んでいきます。
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更新日: 02月09日 07:20
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