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ビジネスコラム |
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梅澤 高明氏 A.T. カーニー 日本代表 |
前稿では「超競争」の勝ち残りに向けて2つのポイントがあると述べた。一つ目がグローバル市場における戦略ポジションの明確化と経営資源の集中(第7回「勝ち残りに向けた“戦略ポジション”の再構築を」参照)。本稿では2つ目のポイントとして、グローバル化を加速する上での外部経営資源の獲得・活用のアプローチについて考える。
「自前主義」の限界
多くの日本企業に共通するグローバル化の課題が、「自前主義」「純血主義」の限界だ。技術、流通基盤、生産拠点などをM&A(合併・買収)や提携で調達する企業は確かに多いが、本源的な経営資源である経営人材や、消費財・サービス企業であれば競争優位の最大の源泉であるブランドを外部から獲得して上手に活用・育成してきた会社は少ない。
グローバル化の1つのベストプラクティスを築いたトヨタ自動車やホンダでも、自社開発のブランドのみ、かつほとんど生え抜きの人材だけによるグローバル展開だ。一方、独フォルクスワーゲン・グループ(スズキを加えると、2009年世界販売シェアでトヨタグループを抜く)は、基幹ブランド「フォルクスワーゲン」「アウディ」に加え、高級車「ベントレー」「ブガッティ」「ランボルギーニ」、低価格車「セアト」「シュコダ」など、様々なブランドを買収により傘下に収め、世界市場の幅広いセグメントを攻略してきた。
自前主義でも、70年代から世界に展開してきた自動車メーカーならいざ知らず、海外市場開拓で大きく遅れをとった企業にとって、現有の経営資源だけに頼らない大胆な展開がいよいよ必要だ。以下、グローバル化を加速するためのいくつかのアプローチを、事例とともに示そう。図表の左端は、より内部資源中心の連続的な変革オプション。右に行くと、経営資源の外部調達への依存度の高い、非連続なオプションとなる。
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アプローチ(1):グローバル人材の外部調達
海外事業運営の基幹人材を、外部から組織的・大量に調達するオプションである。グローバル戦略の骨格となる事業基盤を既に保有し、成長の道筋が見えている企業が、戦略実行を加速するために用いるケースが多い。
代表例は、韓国サムスン電子のグローバル化における取り組みだ。同社は過去十数年で、低コストを武器とした「日本企業のフォロワー」モデルから脱却し「グローバルリーダー企業」に進化した。李健熙(イ・ゴンヒ)サムスン・グループ前会長は1993年、「変えよう」経営を掲げ、「ナンバー2精神を捨てろ。世界一を目指せ」と号令を発した。特に97年の通貨危機を契機に事業の選択と集中を進めてからは、コア事業の世界市場でのリーダーシップを強烈に追求。2002年の「ワールドベスト戦略」でも「2010年までに世界No.1商品を50品目」と大胆な目標を掲げた。その結果、DRAMやNAND型の半導体メモリー、LCDパネル・液晶ディスプレーモニター・薄型テレビなどの分野で世界首位、携帯電話端末でも世界2位を獲得するに至った。
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