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ビジネスコラム |
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永田 公彦氏 Nagata Global Partners 代表パートナー |
「ポスト金融危機」の世界でも、グローバル化の波は決して衰えることがありません。もはや私たち一人ひとりの競争相手は同じ職場の中や日本人だけにとどまらず、中国人、欧米人、インド人など世界の人たちとなっています。すでに私たちは彼らとしのぎを削らなければならない地球規模の大きなリングに立たされています。こうなると所属する国や企業に頼らず、自力で世界の舞台で戦える「個の力」が、一人ひとりに問われてきます。そして、こうした力を持つ人が少ない国や企業は世界から孤立し、忘れられていきます。
長いものに巻かれたくない欧州市民
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私は世界の流れを確認したいとき、欧州を世界の縮図ととらえて欧州連合(EU)の動きに着目します。多極化とローカル化の反動を伴いながらグローバル化(欧州化)の枠組みをつくろうと力を結束する、プチ世界を垣間見るからです。そのEU加盟27カ国で6月4〜7日、欧州議会選挙(定数736、任期5年)がありました。その結果で私が着目したのは次の4点です。1つは各国における欧州への関心の薄さです。投票率は43.4%と過去最低(例:フランス40%、ドイツ42%、英国40%。最高はベルギーの91%、最低はスロバキアの19%)。2つ目はEU離れの声の高まりです。経済・金融危機下、市民の不満を追い風にオランダ、英国、フィンランド、オーストリアで極右政党や反EU政党が躍進しました。3つ目は各国の緑の党の連合組織である欧州緑の党の大躍進です。議席数を43から52に増やしました。4つ目は反EU政党が躍進する一方で、これまで通り欧州の結束強化を訴える仏独などの保守派与党(EU推進派)が所属する中道右派の欧州人民民主党が、圧倒的な勝利を飾ったことです。
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この4点から推し測れるのは、多くの欧州市民が、金融危機の打撃を受けている自分たちの生活に身近な税制・教育・社会保障・雇用問題などは、やはり自国政府の政策に期待したことです。心理的にも縁遠く、各国の複雑な利害が絡み合うEUの機構では足元の火事は消せないと言わんばかりです。一方、中長期で国・地域を超え解決するしかない環境問題、あるいはアングロサクソン型市場原理主義に基づいたグローバル資本主義への対抗と世界への代案提示は、欧州として束になってやるしかないと考えたようです。その代案の方向性は社会・経済のグローバル化は是としながらも、社会的公正と環境問題改善の観点から、政府と国際的な金融機関が一定の連携をした市場介入システムを設けるという経済モデルです。欧州は、米国発の長いものに巻かれたくないと自らの道を世界に示そうとしています。
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