
第60回「イタ車ならぬ『痛車』ブームがやってきた」(2008/09/22)
「痛車」という言葉をご存じだろうか。「いたしゃ」と読む。2000年頃からオタクの社会に登場した、萌え系キャラクターを描いた車のことだ。痛車という名前は、「痛い車」というちょっと自虐的なメッセージから来ているのだが、さらに自虐的なのがイタ車、つまりイタリア車ともかけているということだ。もちろんベースとなる車はたいていの場合、国産車だ。イタ車に乗れないのに痛車を名乗るというのが、何とも痛いのだ。ところが、この痛車がいま空前のブームを迎え、市民権を得始めている。
若者の「車離れ」が進む中での有望マーケット
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| 「痛車評論家」山崎龍氏の痛車 |
最近は、さまざまなテーマで車のイベントを行っても、なかなか参加者が集まらないのだが、痛車のイベントをやると半端ではない数の車が集まる。岐阜県可児市で毎年開催されている「萌車ミーティング」、08年は600台の痛車が集まった。それも主催者が募集期間をあえて短く設定した結果で、十分な募集期間をとれば、いまや1000台の痛車を集めることも不可能ではないのだという。
実際、数年前までは、痛車を見かけるのは、コミックマーケットなどのイベントが行われているときの東京ビッグサイトくらいだったのだが、最近は秋葉原の中央通りでも普通に見かけるようになった。
08年8月の新車販売は、前年比15%減と大きく落ち込んでいる。若者の車離れが進んでいるためだというのだが、痛車は若者の車を中心に急激に台数を増やしており、自動車業界にとっても、今後の有望なマーケットなのだ。
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